眼の網膜は、映画のスクリーンの役目をしており、スクリーンの中心に光が集まることで物を見ることができます。
視力検査で眼鏡が無くても1.2や1.5が見える状態を「正視」といいます。下の図のように、正視の人は眼鏡が無くても網膜の中心に光が集まっており、ピントが合っています。
次に「近視」の状態は、目の前面(角膜)から奥(網膜)までの長さが伸びており、うまく網膜の中心に光が集まっていません。眼の長さが伸びれば伸びるほど近視の度数が強くなり、視力の低下につながります。
逆に目の長さが短い状態では、網膜より後ろに光が集まっているためにピントが合いません。この状況を「遠視」といいます。
以上より、近視とか遠視の強さは眼の長さ(眼軸長)によって左右されていると言えます。
現在のところ、確実に近視を抑制する方法はありませんが、可能性の高い方法が実践されつつあります。
一つはオルソケラトロジーで、もう一つは低濃度アトロピン点眼です。
あくまで統計からの推定値ですが、オルソケラトロジーでは、6歳で-1.0という軽度の近視を持った子供が17歳までオルソ治療を継続した場合、43%近視の進行を抑制できると推測されています。(画像をクリックすると拡大します)
次に、低濃度アトロピンの点眼では同様に6歳で-1.0の強さの近視の子供が17歳になった時に、59%の近視抑制効果が得られると推測されています。
次のページでは低濃度アトロピン(商品名:myopine・マイオピン)について紹介します。
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